投資関係のおすすめ本(著名投資家)

tmhiknの投資TOPページ "おすすめランク"の見方、投資ニュース、おすすめの本

tmhiknがこれまでに読んだ投資に関する本をおすすめ順にランキング。S・・必読。A・・良い。B・・時間があれば読みたい。C・・読まなくても差し支えはない。また同じランクであれば先(上)に紹介してあるほうがお勧めです。

ベンジャミングレアム

バリュー投資の父。バフェットを始め、アメリカの名だたるスーパー投資家たちの先生である。グレアム氏の特徴は、財務諸表等の過去の実績を定量分析し割安株に投資することである。経営者の優劣の判断や、将来の業績見通しなどの定性的分析を主観が入り、投資判断を誤る原因としている。

賢明なる投資家

2010/9/16更新 ランクS 他の方のレビューを見る  新賢明なる投資家 上  新賢明なる投資家 下

私が一番にお勧めする本です。投資を始める方が最初に読むべき本です。投資のバイブルと言われています。私がこれを読んだのは 2008年ごろでした。当時は投機に失敗し資産のほとんどを失った状態で株から離れて2年が経過していました。当時はありとあらゆる方法を試し、日本人が書いたデイトレードなどの本を読み、試みていましたが全くうまくいかず、株で儲けるというのはあきらめていましたが、その後本当に株で勝てる人間なんているのか?こうすれば勝てるとかいろいろあるが、一体どれが本物に勝てる方法なのかと思い、本当に株で成功している人は一体どんなことをしているのか?またロバートキヨサキ氏の本、「金持ち父さん貧乏父さん」には「あることを学びたければその道で活躍している人のアドバイスを受けろ」と書いてあったことを思い出し、バフェットの本を一冊読んでみたのです。当時の私には内容が難しく、ただそこに書いてあったのはバフェットが初心者にお勧めする本として「賢明なる投資家」が紹介されていたのです。ならばと思い購入し読みました。私は読んで感動しました。何年も前に書かれた本なのにこんなに素晴らしいことが書いてあったのかと。ちなみにバフェットも若かりし頃短期売買を繰り返しうまくいかなかったそうです。その時この「賢明なる投資家」を読み、彼も感動したそうです。そこからバリュー投資家への道を進んで行きました。以下に私が何に感動したのか。これから少しずつお話したいと思います。

この本はその価値と比べて非常に安いと思います。4千円でも安いです。他のどうでもいいような本がこれより高いのは不思議です。バリュー投資家が最初にていに入れるべき価値とはこの本だと思います。
しかし評価は高めではあるが、レビューが少ないですね。「金持ち父さん・貧乏父さん」が異常にレビューが多いのと比べると私には信じられないぐらいです。しかしこれは逆に手にするものにとってチャンスになると思います。断言しますがほとんどの人は自分は勉強しているというが、まともな勉強はしていないということだと思います。
「新賢明なる投資家」上下巻は「賢明なる投資家」を新しく書き直したものです。私は読んでいません。

証券分析

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ウォーレンバフェットの師匠ベンジャミングレアム氏の名著。傑作中の傑作。投資家のバイブルと呼ばれています。「賢明なる投資家」はこの本をもっと一般の個人投資家にわかりやすいように平易にしたものです。初心者の方は「賢明なる投資家」をお勧めします。本は高額ですが、955ページもあり、ページあたりの金額で見たら高くはありません。ものすごく分厚いです。すでに購入済みですがまだ読んでいません。いずれ紹介したいと思います。

ベンジャミン・グレアムの投資の王道

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読んでいないのですが、2010/4に新しい本が出たようです。著者はベンジャミングレアムですが、日本語訳の本は上記の2冊しかなかったので気になります。

ウォーレンバフェット

毎年フォーブスの世界長者番付・世界の億万長者ランキングで上位に顔をだす投資家。株式相場の中で、長年の中で本当に勝ち続けることができた実績ナンバーワンの人です。投資について、株式について学びたければまずその世界で本物の実力を持つ方から学びましょう。バフェット本と呼ばれるバフェット関連の本はたくさん出ておりますが、実は彼自身による著書はまだ一つも出ておりません。以下に私が読んだ本の中でお勧めランクの高いものからご紹介します。

麗しのバフェット銘柄

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バフェット本のなかで一番お勧めの本。女性が書いたためか、非常にわかりやすく、実践的です。著者のメアリーバフェットは親族の方で、彼女はバフェットさんが投資についてやさしくおしえてくれた内容を本書で紹介しています。私がこのサイトで計算している将来のリターンはここで紹介された計算式を用いています。長期にわたり高い競争力を持続させることのできる企業を見分けて、一時的な問題等により安くなった企業に投資する。どのような企業が持続的な競争力を持つのかについて書かれています。読まれる方が少ないのかレビューが少なめです。バフェットの投資法や言葉はよくネットで見つけられますが、ネット上の情報でバフェットの投資法を理解しているつもりになるのは危険です。割と多くの人が勘違いされていると私は思います。ささいな勘違いで大金や時間を失うことの無いようにしっかり本を読まれることをお勧めします。

バフェットの財務諸表を読む力

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財務諸表・会計についてバフェットの視点からどのように見ていけばいいのかを分かりやすく解説しています。こちらも著者は麗しのバフェット銘柄と同じメアリーバフェットです。麗しのバフェット銘柄では貸借対照表・損益計算書の見方については書かれていません。財務諸表から競争優位性を持った企業を探すというものです。優れている会社であれば、財務諸表にある特徴が現れてくる。その点について解説しています。優れているなどと思いこみではなく客観的に数値でしっかりと企業の状態を確認してください。投資では会計の知識は不可欠です。業界の分析等といったことは簡単ではありませんが、財務諸表ぐらいはみてどういった企業かわかるようにならなければいけません。企業分析の一番最初に行うものであり、最も容易な部分です。初心者にはむずかしく感じるかもしれませんが、学べば確実に役に立ちます。帯からの引用です 「会計を学ぶ努力をしない限り、そして財務諸表を読んで理解する努力をしない限り、自分で株の銘柄を選択することなど夢のまた夢である」。他の方のレビューでは「優しすぎる」かのようなことが書かれていますが、もともと損益計算書や貸借対照表のような会計は一般の投資家にわかりやすいように企業の実態をできるだけ正確に理解してもらうように、進化しながら今日に至っています。別に何か小難しいものでなければいけないものではありません。

スノーボール 上

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投資テクニックについて中心的に書かれた本ではない。しかしこれまで出されたどの本よりも詳しいことが書かれてある。バフェットの周辺の人物についても触れられている。読むことによって私が持っていたバフェットについてのいくつかのイメージが変わった。1つにはバフェットが子供時代にお金を稼いでいたのはしっていたが、非常に幼い時からかなりの金額を稼いでいたことに驚いた。2つにはグレアム投資を学んだ直後から分散投資は否定し、集中投資を行っていたこと。3つには割と長い期間グレアム流のシケモク投資を行っていたこと。その際企業を買収するための資金を何とかあつめたうえで、その資産を処分させていたこと。4つには買ってから悪い買い物だったとわかった後も保有し続けながら、バフェットみずからが立て直しに何度も手を貸していたこと。これは売りに出したら間違いなく安く買いたたかれるか、買い手がつかないからだ。以上の点をまとめるとグレアム流の投資を行ったところで買収まではいかない個人投資家の場合、何らかの形で値上がりを待つ必要があるため、彼らほどの年率リターンは望めないと考えられる。しかし買った後に企業が悪かった時にはすぐに逃げれる点は個人のほうが強い。先にあげたおすすめランクAのメアリーバフェット著によるバフェット流投資の実践本が、グレアム流とは違い、持続的競争力を持つ企業をそこそこの値段で買う手法であることは、それがバフェットにとって個人投資家にお勧めする方法だからなのかもしれない。
以下に本文内容をいくつか引用しました
P36「株価についてお話しますが、来月や来年の動きを予想するつもりはありません。価値評価と予想は別物なのです。市場は短期的には統計表です。長期的には重量計です。短期的には投票数が重視されます。しかも非民主的な投票のしかたですです。投票の質については読み書き能力テストはありません。」
非民主的な投票というのがどういう意味かよくわかりませんが、一人の票に(つまり資金が)差があるということでしょうか?読み書き能力テストがないというのはおそらく会計などの勉強が要らないという意味だと思います。
「投資とは消費を延期することです。今お金を出して後でもっと大きくなって戻ってくるということです。大事なのはどれだけ戻ってくるかといつ戻ってくるか」
「人間は噂にも一分の真実があると信じやすいもの」
「男が女にいいます。”言葉や絵ではバージンにきちんと説明できないことがあるものなんだ”」
「エドガーローレンススミスの「普通株の長期投資」では株はいつでも債券よりも利益が大きいことを証明しています。しかし、ベンジャミングレアムは言いました。”まずいアイデアよりもいいアイデアのほうが厄介なことになりやすい”と。いいアイデアにも限界があることを忘れるからです。ケインズは述べています。”過去から類推して未来の成果を期待するのは危険である”と。」ハイテク株の上昇に飛びついている人に向けて述べています。
デールカーネギーの話「批判・非難・苦情は禁物」「言い争いに勝つにはそれを避けるしかない」「自分が間違っていた時には即座にそれを認める」「直接命令を下すのではなく質問する」「やる気を出させるために期待をかける」「間違いは遠回しに注意する」「お世辞は使うな」「大切にされたいと願うのは人間の本性」
「予想屋には各馬の持ちタイムで予想するスピード予想屋と、1万ドルクラスの馬は5千ドルクラスの馬に勝てるというクラス予想屋の2種類がいる。バフェットは数値を重視するから基本的にスピード予想屋だ。」「競馬の原則1.1レースだけで帰るものはいない。2.損するレースに賭けなくてもよい。競馬場は客が損するまで続けることをあてにしている。」「”デイリーレーシングフォーム”からそれぞれ馬の勝つ確率を算出した。先入観にとらわれないようにオッズは見ない。ときどきオッズと確率がひどく食い違っているものがある。何も考えていないレース参加者が多いほど良い。ジョッキーの勝負服の色を元に賭ける者もいれば、誕生日の数字に賭ける人間もいる。名前で選ぶ人もいる。要するにきちんと分析して賭けている人間がいない集団に加わるのが肝心なんだ。」「あの馬は馬体が重すぎる。最近のレースでは良くなかった。」「オッズがよさそうな時だけ大きく賭けた。」「本命にかたく賭けることもあった。」「まだ16歳だった。損した分を取り戻そうとした。感情に左右された。それが最後だった。」「何年もまえから図書館にいっては株や投資についての本を借りていた。モデルやパターンに基づいて株を選ぶ本が多かった。数字のパターン・テクニカル分析に取りつかれていた。おそらく最も大きな影響を受けたのはガーフィールド・ドルーだろう。端株取り引きについて貴重な本を書いている。テクニカル分析のバイブルともいえるエドワーズやマギーも読んだ。しかし”賢明なる投資家”を見つけた時は本当に何度も読み返した。”まるで神を見つけたみたいだったよ。”一緒に家にいたトルーマン・ウッドは言う。ウォーレンは入念に下調べして考えた末にバリュー投資に踏み切った。」
「”あと数年待ったほうがいいよウォーレン”グレアムは例によって相場が高すぎるとみていた。先行きに悲観的な父ハワードは、鉱山や金関係の株等インフレに強い投資を好んでいた。それ以外はいい投資対象ではないと考えていたので息子の将来が心配だった。ウォーレンは納得がいかなかった。1929年からこのかた企業価値はかなり高まっている。”私はいろいろな企業を調べた。そういう会社に投資しようとしないわけがわからなかった。経済成長の評価といったようなことではなく、ミクロレベルの話だし、私が動かしているのはミクロのカネだった。”」「とにかくいっぱいチャンスがあったので純資産の1/4までなら借金をしてもよいと思った。銀行から借りた。」
「ハワードは信条を貫いて取り残された。ウォーレンは”自業自得”だと思った。守れない約束や、背水の陣をひいたり、対決することを避けようとしてきた。3つの信条1.見方は不可欠である。2.めったなことで誓約などしてはならない。3.人目を惹く派手な行為で何かを成就できることはまれ。」
「1956年。年次報告書を読み、ムーディーズマニュアルを読み、図書館へ行って新聞や業界紙を読んだ。はるかに深く思慮する点を除けば、個人投資家のやり方とさほど変わらなかった。市場平均を約4%上回っていたことを報告した。」
「資金がどのように投資されたかをパートナーに教えるつもりはなかった。便乗されたくなかったからだ。年に1回スコアを公開した。年に1回だけパートナーはカネを投じたり引き出したりができた。」
「物事がうまくいかないときマンガーはいつもくよくよ思い悩まずに新しい目標を目指して足を踏み出す。”意志の弱さのせいでひとつの悲劇をふたつやみっつに増やしてはならない。”チャーリーはいい人と出会えるかという点で望みを失い始めていた。”カリフォルニアの人口2000万人のうち半数は女性だ。そのうち適齢であるのは200万人にすぎない。その中の150万人が既婚者として残るは50万人。そのうち30万人はバカで5万人は賢すぎるから残るは15万人。その中で僕が結婚したいと思える女性はバスケットボール上に収まるぐらいの人数だろう、しかも相手の考えるバスケットボール場に僕も入っていないといけない”」
「マンガーはまだ若手の弁護士だったから時給20ドルほどだった。マンガーは考えた。”僕にとって一番大事な顧客はだれだろう”それは自分自身だと確信した。まず自分自身が顧客になり次に他人のために働くべきだ。1日1時間を自分にあてるべきだ。建設や不動産開発の仕事を毎日1時間自分のために働くことにした。」「”私は金持ちになることに情熱を燃やした。フェラーリがほしかったからではない。自立したかったからだ。金儲けを他人と競うつもりはなかった。しかるべき社会階層に所属したいとは思ったが。“」
「1957年。市場平均が8%以上下落していたのに、パートナーシップは10%以上の利益を上げた。」
「1958年まではシケモクに火がともるのを待っていた。資本の制約を受けていた。自宅で証券分析やムーディーズマニュアルから株を選んでいた日々は終わった。サンボーンの株価は1株当たり45ドルで、保有有価証券だけで65ドルの価値があった。パートナーシップの1/3を投じた。だがその有価証券を掌中に収めるには、パートナーだけの資金では足りず外部の協力も必要だった。最終的にサンボーンの取締役に選出されるに足る株数を掌握した。有価証券を売却した場合、税金がかかるので株式と交換した。」
「マンガーはとにかく優れた会社が好きだ。詳細な情報をを書いてまとめるようアンダーソンに指示した。アンダーソンはいとを読み違え貸借対照表を重視したグレアム流のレポートを書いた。マンガーが知りたかったのは経営の力強さ・ブランドンの永続性・他社との競争優位など無形資産の特質だった。」「マンガーはキャタピラー社の販売代理店に投資したことがあった。しかしその会社はどんどんお金を呑みこみ売り行きの遅いトラクターという形になって資材置き場にとどまったまま動かないのを目のあたりにした。マンガーは持続的な投資を必要とせず、使うよりも多くのお金を吐き出す会社を所有したいと思った。」「マンガーは大もうけをするためなら借金をしてもいいと考えていた。」「19ドル前後で売られていてカナダ政府に22ドル強で買い取られる予定の電力株を、全資産と借りられるだけのカネをすべて借りて失敗する可能性がほとんどないというだけでこの裁定取引に投じた」「バフェットはリスクがあまりにも大きい場合はいつでも儲けるチャンスを見送るつもりでいた。資本を維持することが神聖な使命であるとさえ考えていた。マンガーのほうはすでに財をなしたのでないかぎり称賛があればある程度のリスクを冒しても差し支えないと考えていた。」「マンガーが思うに、グレアムの欠点は未来が”好機に富んでいるのではなく危険に満ちている”と考えるところだった。」「マンガーはバフェットに安全マージンの定義を見直し、数値データ以外も考慮に入れるよう仕向けようとした。」「父ハワードはつねにあたかも一刻の猶予もないとでもいうように、ドルが無価値になる日に備えていた。それに比べればバフェットははるかに現実的だった。」「”ハーブ・ウォルフはニュージャージ州ハッケンサックでだれかが入浴した場合、それがアメリカン・ウォーター・ワークスの収益に与える影響をはじき出すことができたんだ。あるときハーブは私に言った。”ウォーレン君は黄金でできた千草の山から黄金の針を見つけ出そうとしているけど、針にこだわってどうするんだ?”私は見つかりにくいものほど好きだった。宝探しのように考えていた”1962年にはバフェットは宝探しのような考えを捨てていた。」「ヘンリーブラントは生まれつきの探偵で、バフェットの補佐役だ。彼の仕事はフィルフィッシャーの言う”ゴシップ”を聞き込むことだった。フィッシャーは売り上げを持続的に伸ばす力や優れた経営陣、研究開発といった多くの質的要素が投資の確実な条件となると主張している。マンガーと同じだ。」
「”知り得た事実と推論の正しい確率がきわめて高く、なおかつ投資対象の潜在的価値が劇的に変化する確率が非常に低いという条件下では純資産の最大40%を1種類の株に投じることもあります”」
「”グレアム流の明白な定量的判断に従ったほうが確実にカネが稼げる。”しかし欠点が二つあった。データからみた掘り出し物はゼロに等しいほど減っていたし、シケモクは小さい会社であることが多いので大金を投じるときには功を奏さなかった。」
「アメリカンエクスプレスでは”実現可能性の高い予見”と呼ぶ考えを採用した。顧客の信用以外にほとんど持っているようなものはなかった。競争力に賭けたのだ。フィッシャー流のクラス予想屋で定量分析ではなく定性分析で質を見る必要があった。」「”適切な会社(将来性があり、業界固有の強みを持ち、優れた経営陣がいる)を替え刃株価はおのずと上がります。とはいえ正しい予見というものはめったにひらめかない。定量的なやり方をのときには予見する力は不要です。ヒットにはなります。でもしっかりと定性的な判断をする投資家のほうが大きなもうけを出しやすいのです。”こうした方法で1965年好成績を発表することができた」
「時は会社の優劣を見極める優れた尺度である。まずまずの会社を最高の値段で買うよりも最高の会社をまずまずの値段で買うほうがずっと良い。一流の経営陣を抱えた一流の企業を買う。優秀な騎手でもはよぼよぼの馬に乗ったらうまくいかない。」
「1974年には(中略)20世紀2番目の大暴落(中略)バフェットのポートフォリオの1/3を失っていた。マンガーのは上下とも振れが大きかった。資産の半分を失った。”今Xドルを持っているか、X-Yドル持っているかは結果からすればどうでもいいことだ。ただ受託者の立場としてつらかった。”これまでの損失を取り戻せるかどうかはブルーチップの企業価値に大きくかかっていた。」「しかしバフェットは動じなかった。ミスターマーケットが付ける株価はどんなときもその本質的価値とは全く関係がないことが分かっていたからだ。」「”いまが投資を始める時期です。””ベンジャミングレアムのシケモク価格でフィルフィッシャーの成長株を買えるのはこれが初めてです。”」「たしかに投資を始める好機だったのだが、バフェットはぽつぽつと投資しただけのほとんど模様眺めだった。」
オンラインの注記より抜粋
p54「シーズにPER11.4倍を支払った。バフェットにとって驚くほど高PERだった。純資産を超える額を払ったのもはじめてだった。」

スノーボール 下

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「株式はインフレに対する最善の防衛策でコスト上昇を価格に転嫁できる企業が望ましい。それでも激しいインフレでは企業価値がむしばまれることがある」「47歳のバフェットの資産は7200万ドルにのぼる」
「”キャサリンはいつも競争によって新聞がよくなると言っていた。私はこういった”一つの町に1紙という方向に向かわざるを得ないんだ。もっとも肥えたものが生き延びるということだよ。2番手には居場所がないんだ。最後には競争がなくなる。競争が続く仕組みになっていないからだ。””」
「バフェットはバランスシートだけで会社を素早く評価できることを自慢していた。」
「”市場を独占もしくは支配している新聞を所有するのは規制を受けない有料の橋を所有するようなものだ”といった。といわれていたがバフェットは否定した。”有料の橋を所有することはインフレの局面では素晴らしいこと。”理由は資本を投下済みだからだ。橋の建設費用は投下済みだし、インフレがあっても何度も作りかえる必要がない。一度建設すればそれを延々と使えます。」
「1979年半ばも売買は目薬を垂らすみたいにぽたぽたとしか売買は行われなかった。ダウ平均は10年間足踏みしていた。インフレは2桁で突っ走っている。ビジネスウィークは”株式の死”を宣言していた。投資家は金・ダイヤモンド・プラチナ・美術品・不動産・希少なコイン・鉱業株・牛肉・石油に群がった。現金はゴミが当時の合言葉だった。」「”投資家が株を買う好機である。世の中が明るい時はかなり割高な株を買ってしまう。不確かな時こそが長期投資家の見方なのだ”バフェットは長期投資家だが現金が不足していた。バフェットは銀行から借り入れて投資を開始した。」
「1970年代雇用不安が慢性化し、物価が年率15%で上昇。1979年にポールボルガーをFRB新議長に指名。公定歩合を14%まで上げてインフレを抑え込んだ。1981年には減税・規制緩和を行い、1980年代の強気相場が始まった。バフェットが1970年代後半に買いまくった資金は、保険とブルーチップのフロートが源だった。」
「1983年バークシャーがブルーチップを買収し、マンガーはバークシャーの副会長になった。」
「ピラミッドの経済効果について、”ばかげているし、倫理的にも間違っているはずです。”ピラミッド建設に石を運ぶ人たちに雇用を与えるのは素晴らしいことだという人もいる。しかしそれは生産的ではない。投入するものだけを考え、生み出されるものについては考えていません。社会から資源を奪うならそれ相応の税金を支払うべきなのです。大きな部分を病院の建設や子供の教育に回せるようにしなければいけません。」これは、ウィリアムランドルハーストが豪邸で買ってる熊に氷を運ばせるためだけに人を雇った話についてです。しかしピラミッドは観光になるのではないでしょうか?ディズニーがアニメを作ったりしていることと何が違うのでしょうか?ピラミッドは本来は観光用ではなくただの墓なのでそういう意味では間違いなのでしょうが。税金を払っているかどうかの違いですか?
「”生活保護が嘆かわしい循環を生み出しているという話をする人たちがいます。そういう話をするご本人が、子供たちに一生ずっとなくならない食糧配給券やそれ以上の物を遺すわけです。それを管理しているのは社会福祉主事ではなく信託基金の管理人で、もらうのは食糧配給券ではなく配当を生み出す株式や債券ですが。”」
「ローズが新品の毛皮のコートを大安売りした時には、百貨店が激怒した。しかし”かわいそうに思われるよりは憎まれるほうがまし”というのがローズの哲学だった。」
「ローズは卒業していく4年生にこう助言した”一番大事なことは正直であること””2番目が一生懸命働くこと仮に望み通りの仕事にすぐに就くことができなくても何でもいいから引き受けなさい。もしあなたが優秀なら、向こうは雇っておこうとするでしょう。”」
「バークシャーの生命維持装置を外した。”彼らはトラクターが出てきた時代の馬の立場に置かれていた。自由市場がそうさせてしまったのだ。55歳でポルトガル語しか話せず、機会のそばで30年以上も働いてきたために耳が遠いときたら見込みはない。解決策はなかった。再教育などというのは体(てい)のいい話にすぎないよ。みんなが短期大学の教育を受けてコンピュータ技術者になるなどとあり得ない。だが雇用された人々には対応しなければならない。自由市場はこの国に良いものをもたらしたが、われわれにはセイフティーネットが必要だ。社会が利益を被るのだから、その勘定を支払うのは当然だ。”社会にセイフティーネットがないからと言ってバフェットにはそのつけを支払うつもりはなかった。労働者が受け取れるのは雇用契約に従って支給される年金だけで、それ以上でもそれ以下でもない。”市場は完ぺきではない。市場があらゆる人にゆとりのある暮らしをあたえてくれるなどと期待してはならない。”」
「大勢が平均をしのごうと競った場合、そこででた結果が平均になるという断定だった。理由は正しくてもまぎれもない事実とは言い切れない論拠である。市場は投機家が支配しており、その全体がランダムウォークとして動いているというのがパシュリエの理論だった。シカゴ大学の教授が観察したところ有効だったと述べた。だが現実的には株の先行きを予想する専門家が大発生した。ヘッジファンドの中には預かり資産から得られる2%の運用手数料とリターンの20%を取るものがいた。株式ブローカーはテレビや雑誌に煽られて、ホットな銘柄を見つけてプロの鼻を明かそうとする個人投資家からカネをかき集めた。毎年このような人々の努力によって市場の出来高となった。(手数料除く)」「1975年の”敗者のゲーム”という論文でプロのマネージャーの9割は市場平均に負けていると発表。市場でのスリ的行為に警鐘を鳴らした。個人投資家や投資本の読者やセミナー参加者をがっかりさせる意見だが、投資で儲ける最良の方法は高い手数料の払う必要のない市場インデックスを買うだけでいいと述べた。」グレアムは1934年の時点ですでに研究済みでしたがその後も変わっていないということでしょう。
「効率的市場仮説に対してバフェットは”グレアム・ドッド村のスーパー投資家たち”を寄稿した。」「効率的市場仮説の大きな功績は平均的な投資家では市場をしのぐ成績を上げるとはできないと戒めたことだった。手数料を稼ぐプロを除けば異論のないことだった。といっても人間の本性はそうは変わらない。効率的市場仮説がビジネススクールの必須科目になっても自分は平均以上だと信じるプロの投資家は増える一方で手数料の取り立て屋は分け前を取り続け、市場はいままでと変わらずに動いている。」
「その間も効率的市場仮説と資本資産評価モデル(CAPM)は投資の世界に驚くほど深く根付いていった。市場は効率的な統計マシーンとみなされる。株のリスクは取引価格と内在価値の差ではなく、ボラティリティ(市場平均からどれほど乖離しているか)によって推し量られるというものだ。経済学者や数学者がウォール街に乗り込んできた。」「裁定取引で大金を得るには借金を積み上げる必要がある。ロングを増やすにはショートも増やす必要があるからだ。裁定取引によるレバレッジの拡大はジャンク債や乗っ取りの増加と結びついていた。これは効率的市場仮説の一種だった。レバレッジはガソリンのようなものだ。市場が好調のときは車を速く走らせるためにより多くのガソリンを消費する。市場が暴落すればガソリンのせいで車が炎上する。」「株のリスクをボラティリティでとらえるのは”たわごとで嘘っぱち”とマンガーはのちに言った。バフェットとマンガーにとってリスクとは損をすることではなかった。リスクとは”資産を保有する時間枠と切り離せないもの”であった。何年間も資産を保有しているつもりであればボラティリティは無視できる。しかし、レバレッジを使用するとそんな余裕はない。レバレッジにはコストがかかるからだ。それに貸し手の時間枠がローンの期間を決定する。だからレバレッジには選択肢を奪われるというリスクがある。投資家はボラティリティの高い市場になるまで待っていることができないかもしれない。しかし市場が予想通りに上昇しているときはボラティリティに賭けるのは合理的だと思ってしまう。ある程度の期間が何事もなく過ぎると、たんまり稼いだ人は、大きなリスクを取ったからではなく自分が賢明だったから儲かったのだと思いこむ。」
「デリバティブとは一種の保険であり、ギャンブルでもある。株価が下落しはじめたら保険の売り手は請求書を突きつけられる。株を投げ売りするしかない。一方株価指数先物取引の買い手は市場が値下がりすれば自動的に株を売る。」
「グレアムは株を取り引きする人間は部外者にならざるを得ないと考えていた。経営陣に嫌な思いをさせることも辞さないからだ。」「ウォール街の人間はバフェットの特殊なディールのことを紳士的なみかじめ料商売みたいなものだと語っている。」これは敵対的な買収をしないウォーレンバフェットについての部分。
「まずなにが起こりうるのかを考える。それが大惨事にならないかを即座に推理する。そしてそれをできるだけ小さくするための対策を考える。ウソつきやごまかしを考える人間に耐えられない。」ソロモンでのモウザーの行為について。
「”アメリカに生まれるオッズは1対50とかなり不利なものだ。”人は生まれつきの能力だけでなく、社会もその人間の運命にかかわりがある。バフェットの理想は勝者が反映しつつ、敗者を助けることで両者の差を縮められるような世界だった。」
「次にマイクロソフトやインテルになるのがどの会社で墜落して炎上になる会社がどれなのかバフェットには見分けがつかなかった。安全マージンをバフェットは決して手放さなかった。大概のハイテク企業のライフサイクルが極端に短いことも知っていた。」
「カネを損する流れは次のような単純な数学で説明できる。1ドル持っていて50セントを損したとする。損したカネを取り戻すには、残った50セントを倍にしなければならない。それは難しい。となれば50セント借りて次の賭けをしたくなる。50%儲ければよいわけで一見容易になったように見える。しかしカネを借りたことでリスクは倍になる。再び50%損をすることで破産する。ゆえに原則その1損をするな。原則その2原則1を忘れるな。原則その3借金をするな。」
「ゼロは何度掛けてもゼロだとバフェットはいう。一日に損が出る可能性がどんなに低くても何度も繰り返していけばリスクは大きくなる。」「ゼロが出ることがあり得ないなら別だが、いつかはゼロが出ることが100%確実になる」←ここの意味がよくわからない。「しかしLTCMはゼロが出ることはおろか20%の損失が出るリスクを想定してもいなかった。」この話は故障率がゼロではないHDDを複数つなげてRAIDを組むとRAID自体の故障率が上昇することと同じだ。先の意味がわからない部分の訳は訳者がミスをしているのではないのか?LTCMはレバレッジをかけ過ぎて20%以上の含み損になることを想定していなかったという話なのだろうか?
「ロベルトは次第に達成できないような数字を約束して身動きが取れなくなった。ハイティーンのセグメントの成長率を18%見込むといったような数字を約束した。大企業が長年達成できずにいるんだ。一時的には可能かもしれないが永久にそれが続くと織り込んではいけない。」コカコーラのCEOの話。
「コカコーラ株は予想PERの40倍という高値を付けていた。年間20%値上がりする計算になる。しかしそれにはひと株当たり利益を5年間25%ずつ増加させなければならない。不可能だ。さらに売り上げを3倍にしなければならないが、それは1999年のソフトドリンク市場の売上高と同じだった。不可能だ。バフェットにはわかっていた。それでも売らなかった。バフェットの所有するコカコーラ株は大量なので売れば厄介な問題を起こす。コカコーラの取締役で、世界最高の投資家であるバフェットが売ればそれが何を象徴しているかは誰にでもわかる。」「ゼネラルリーの買収にバークシャーの株を使った。」「ゼネラルリーを買収したかったが、そうすると220億ドルの投資が付いてくる。その多くは株でバフェットはすぐにそれを売り払った。そして債券に変えた。こうすることでバークシャーの株と債券の比率を改善した。」「バフェットは以前株式市場は過大評価されていないと述べた。ただし金利が平均以下であり、企業がとてつもない投下資本収益をあげていればと断っている。言いかえればありそうもないことが続けばと言っているわけだ。予見とみられるのを防ぐためにバフェットはひねった表現を使っている。市場の先行きの変化を予言するものは、2度に10度間違いを犯すと考えている。だから市場について述べることはめったにないし、述べるときは純朴を装う。”過大評価をされてはいない”という言葉を市場が過熱気味であることを暗示する一文で使うというのはいつになく巧妙なやり方だ。どうとでも取れるメッセージだが、頭が良ければその意図は伝わるはずだ。」要するにコカコーラは高いので売りたい。だけど売れない。コカコーラ株はバークシャーが保有しているのでバークシャーも割高ということなのだが、その割高の株を使ってゼネラルリーを買収し、ゼネラルリーの持っている株を売り払って債券に乗り換えることにより株の値下がりから資産を守ったというわけだ。
「”独力で考えなかったら投資では成功しない。正しいか間違っているかということは他人が賛成するかどうかとは関係ない。事実と根拠がただしければ正しい。結局はそれが肝心なんだ。”」
「体は一生にひとつだけ手に入る自動車のようなもの。死ぬまで乗り続ける。」
「市場は過大評価されているがそれがいつまで続くか分からないと説明した。バフェットはオフレコで市場は20年ほど投資家の期待を裏切るだろうと予測したのだ。」2000年ごろの話です。実際米市場をみてみるとその通りになっています。
「1997年バフェットは世界の1/3の銀供給量分を買うと発表した。需要と供給にのっとって売買した。投機でもインフレ対策でもない。インフレで収益がむしばまれても製品価格を値上げできる力のある企業のほうがずっといいヘッジになるというのがバフェットの持論だった。銀を保有するのは退屈な長旅な様なものだと答えた。」
「2000/3のピーク以降株式市場では4兆ドルの価値が消滅していた。バフェットは株式時価総額がいまなお経済の規模よりも1/3ほど大きいと指摘した。株式市場は配当も含めておそらく今後20年間ほどは年間7%平均の成長がせいぜいだろう。2年前にバフェットが言った数字から1%増えただけだった。」2001年ごろ?の話
「一番尊敬している人のところで働くべきだ。履歴書を飾り立てるためにつなぎの仕事をやることはばかげています。それは年を取った時のためにセックスの回数を温存しておくようなものです。自分の大好きなことをやり、最も尊敬している人のところで働けば、人生で最高のチャンスを得ることができます。」
「どんな過ちを犯したのか。1位はバークシャーで繊維事業を立て直そうとしたこと。2位はUSエアー。3位はシンクレアのガソリンスタンドを買ったこと。だが作為よりは不作為による失敗のほうがずっと残っている。ファニーメイ株を買い損ねたことなど、用心深い処世術のせいだった。」ピーターリンチはファニーメイ買っていました。
「エンロンは極端だが特異な例ではなかった。投資家が経営陣の発表する数字を信用できなくなったため、株や債券の評価が下落し始めた。正しい判断を下して実行するのに必要な先見性、資源、勇気がほかの会社にはなかった。」
「バークシャー傘下のいくつかの企業は不況にあえいでいた。バフェットはいつも着実な10%のリターンよりも、でこぼこのある15%のほうがいいと言っていた。しかしネットジェッツは不況のためではなくその前提つまりのれんの独自性が薄れていた。すでに魅力的ではなくなっているのに、競合する会社がどんどん立ち上げられてきた。」
「相続税は贈与税の一種だ。贈与税は19世紀後半の悪徳資本化の再来を防ぐための法律だった。」「すべて自力で得たカネだと主張するなら飢えておびえている母親の5人の子供の一人として生まれ変わり、コートジボワールのカカオの農園に送られて奴隷労働をした後で、どれほどカネを稼いで裕福になっているかを確かめてみればいい。」
「経営陣がストックオプションを好むのは給与ではないので人件費に計上しなくて済み、会計を操作できるからだ。」つまり給与として支払っていたら会計上の利益額がすくなくなるから優秀な経営陣に見えなくなる。優秀な経営陣に見せつつも株主の利益をかっさらう。「1980年には平均的なCEOはブルーカラーの42倍の収入を得ていた。20年後の2000年にはそれが400倍以上に開いた。アップルのスティーブジョブズは1ドルの給与しかもらっていないが、8億7200万ドルのストックオプションを得ている。それに加えて9000万ドルのガルフストリーム1機も。”ストックオプションは給与でなかったらなんなのか?給与は費用ではないのか?”コカコーラ社はストックオプションを費用として計上することにした。」
「ゼネラルリーのデリバティブビジネスは利益を出すにしても損失を出すにしても微々たるものだろう。だが世界経済を見るときは違う。”バフェットは言う。低いことは低いがそれ双方の確率でいつかはわからないがデリバティブは大きな問題を起こす。”マンガーは”今後5年ないし10年の間にドでかい爆発が起きなかったらそれこそ驚きものだ”という。デリバティブの規制は緩く、情報開示も最低限しかなかった。市場が自主的に秩序を保つというのが根拠だった。(そのくせ問題が起こるとFRB等が介入する。)安易な借金、緩い規制、銀行とその共犯者たちのぼろもうけ。複雑化したデリバティブの解約請求が殺到したら金融機関はたちまち破綻する。信用収縮を招く。まともな融資もためらうため資金のひっ迫で急激に経済は悪化する。”これは予想ではなくて警告だ”とバフェットは言う。デリバティブはシステミック・リスクを減らすと多くの人は主張する。特定のリスクを負う力のない参加者がそのリスクをもっと力の強い相手にゆだねることができる、と。ミクロのレベルでは正しいがマクロのレベルではいつの日か世界で衝突を起こす。デリバティブを規制し、もっと情報開示をさせて、FRBは商用銀行だけでなく投資銀行の中央銀行の役割も果たすべきだと主張した。だが、アラングリーンスパン議長は規制の緩い市場を弁護し、バフェットの不安を揶揄した。バフェットの”金融の大量破壊兵器”という言葉はあちこちで引用された。だが多くは過剰反応ではないかと疑問が呈されていた。だが2002年には早々と大量破壊がトレーラーハウス業界で始まっていた。」バークシャーがデリバティブをしていることについてごく一部で批判をしているのをネットの掲示板で目にしたが、上記のようにミクロレベルではバフェット自身が負担するべき金額をコントロール(把握)しているために大きな問題にはならない。しかし銀行などは自分たちが大きく儲かるために大きなレバレッジをかけているのが問題になる。しかも見通しについて甘い。いざとなればFRBや政府が助けてくれると思っている。
「中国に詳しいわけではなく、元建ての石油が目当てで買ったのだ。ドルの先行きに悲観的で石油の先行きに楽観的だった。外国通貨にかなり投資している。大きな理由は貿易赤字だった。外国から多くの物を買い差額を国債で賄っている。アメリカの国債を外国が買っている。簡単に言うとアメリカの純資産を海外に移転しているという。倹約国は浪費国の通貨をあてにして大丈夫かと考える。そこで国債ではなくもっとリスクの小さい土地、企業、オフィスなどの実物資産をほしがる。」
「理想の会社はどういうものですか?という問いに対し”資本に対するリターンがきわめて高く、その高いリターンに見合うように資本をふんだんに使っている会社です。そうすれば複利製造マシーンになります。1億ドル投資して2000万ドルの利益を上げられれば理想です。資本を再投資し続けられれば理想ですがそういう会社はごくまれにしかありません。”」
「ほとんど今もアメリカ国内で株を買っている。外国株の大部分は自分の能力の範囲外です。ペトロチャイナを買ったからといってそれは変わりません。」
「”鏡を見て、今日は何をするのかを決める。その一瞬はだれにでも決定権があるのではないだろうか。”」
「安いからといって他人がほしがっているものを買ったことはほとんどない。他人がほしがらないもの手放したほうがましだと思っているものを買ってきた。」P549の部分だが、上巻ではさんざん他人の手放したくない株を自分のほうがほしいと言って売らせてきたと記述されていたのにこれはおかしい。しかしバークシャーと言い、ゼネラルリーといい実際に買った直後に問題が発覚するパターンが多かったのは事実。
「”愛してほしいと思っている人間のうちどれほどの人間に実際に愛してもらっているかどうかが人生の成功の度合いを測る物差しになる。誰にもよく思われていなかったら、銀行の貯金がいくら莫大でも人生は大失敗だ。”」
「マンガーが概念を組み立てる好みの手法は”逆から”状況や問題を裏返して見る。他人から見たらどう映るか?自分たちの計画がすべて狂ったらどうなるか?自分たちが行きたくない場所、そこへ行く方法は?どうなったら失敗するか?怠情、嫉妬、恨み、思いあがり。こうした資質から逃げることができたら成功する。また学問の視野の狭さを非難する。生物学、物理学、経済学、心理学それぞれの分野に役立つ特定のモデルを発展させながら横が見えないように目隠しをして、それらをやみくもに適用している。複数の分野のモデル手法を採用すべきだ。人生に役立つ道具に変えて見せた。」
「長期はいいが短期の貪欲は良くない」
「バフェットは”管理された利益”が我慢ならなかった。ウォール街の利益予想にそそのかされて経営陣が数字合わせのために市場のコンセンサスに合わせたり、上回る数字を作る。利益が予想より1セントでも低いと問題があるとみなされ、株価が急降下した。利益の管理は長期間続けると些細なちょろまかしが大きく膨らみ窃盗罪になる。”何もアナリストに合わせて見通しを立てる必要はない。毎年の結果を書いた紙をくれてやればいいんだ。われわれの儲けたものが儲け。それだけのことだ。”」コカコーラが利益の水増しをした際の発言。
「銀はどうしたのかという質問があった。バフェットは一瞬口ごもってからコメントできないといった。マンガーはそばでよく聞き取れないことを言った。実は銀は売却されていた。」2004年の株主総会にて。
「なぜドルに腹を立てているのか。大量の外国製品を買っているがそれをまかなう収入がない。その差を埋めるために借金をしている。私たちに貸している国は将来貸すのを嫌がるかもしれない。私たちは収入の2%を利子返済に充てている。この状況を好転させるのは極めて難しい。おそらく外国の投資家たちは債券ではなく不動産や企業やその他実物資産をほしがるだろう。アメリカを切り売りすることになる。時がたつにつれアメリカのドルは下落する。したがって低金利と低インフレのおかげでこの20年間きわめて好調だった経済はどこかの時点で悪化する。金利は間違いなく上昇するだろうし、インフレ率も高くなる。予想を口にするときはいつもそうだが時期については言わなかった。その一方でバークシャーのドルリスクをヘッジするために外貨120億ドルを買っていた。」2004年株主総会にて。2010年現在まだ低金利低インフレですが、今後は逆転することになるようです。おそらくこれが今後10年続くのでしょう。2000年の時点で20年市場が低迷すると述べていましたから。ちなみにジムロジャーズも商品があと5年か10年は上昇相場が続くと述べていた気がします。
「2004年バフェットはずっと世界の経済を詳しく調査して、見過ごされたり、過小評価されている国や市場を探していた。そして韓国を見つけた。だが数字も用語もよくわからなかった。全く異なる商業文化を理解するには新しいビジネス言語を学ぶ必要があった。韓国の会計について知っておかなければならない重要な事柄をすべて突き止めた。韓国の数銭銘柄のリストから始めて素早く選別で切り様な数に減らした。グレアムニューマンの時代にもどったようだった。20社ほどのリストには世界的な大企業もいくつかあるがたいがいはとても小さな会社だった。”いい会社でも安い。5年前よりも株価は下がっているが利益は増えている。半分はポルノ映画の題名みたいな社名だ。鉄鋼、セメント、小麦粉、電機など10年後も買われるはずの基本的な製品を製造している。韓国の国内市場で大きなシェアを占めており、今後もそれは変わらないはずだ。だがどういうわけかまだ注目されていない。この製粉会社は時価総額以上の現金を保有している詩、PERは3倍だ。私個人のポートフォリオは韓国株ばかりになりそうだよ。私は外貨の専門家ではない。でも今はウォン安だから持っていても安心だ。リスクは北朝鮮だ。投資するときは一定のリスクを負わなければならない。未来はいつだって不確実だ。これらの株は数年間はかなり順調だと思う。中には下落するものもあるだろうが全体としてはかなり順調なはずだ。”」
「FRBには良い選択肢等なかった。金融崩壊を座視するか、それともドル安の圧力を受けてインフレを招く覚悟で手段を講じるか。”システムに潤沢に資金を流し込んで流動性を高めれば、簡単に終わらせることができるが、その後の余震がある。それが劇的なものであったら、大幅なインフレ予想がたちまち浮上する。望ましくないことがいっぱい起きる。経済は間違いなく悪化する。これは私のゲームではないが、どちらかに賭けなければならないのであれば、みんなは景気後退は短期でその幅は小さいというだろうが、私は長期で幅は大きいと言っておく。どんなことでも絶対に確かだとは言えない。前に起きなかったようなことも考えておく必要がある。いつでもカネはしこたま用意しておかなければならない。”」ジムロジャーズも何度も世界に対してインフレを心配して金融緩和をやめるようにいってます。ピーターリンチは過去を見て投資をする人はバックミラーを見ながら車を運転するようなものだと言ってます。
「2008年春の困難のさなかバフェットはじっとしていた。60年間価値とリスクについての考え方は一度も変わらなかった。ルールが変わったという連中はいつの世にもいる。だがそれは近視眼的にそっちの方向を見ればの話だ。とバフェットは言う。また子供のようにシケモクを買うバフェットがいた。”落札されなかった免税MMF(マネーマーケットファンド)を狙い撃ちした。同じディーラーが売りだす同じファンドの金利が5.4%だったり8.2%だったりする。異常だよ。これに40億ドル注ぎ込んだ。こんな過激なものは生まれて初めて見る。これが効率的市場だなんていうなら辞書の効率的の意味を変えないといけない。免税MMFがシケモクになるなんて誰が想像しただろう。””しかしもっと手早くてやりやすいチャンスは信用市場のあれこれだね。それに最大のチャンスはモーゲージローンだ。しかしそれについてはよく知らなかった。””株式は長く持っているものだ。生産性が上がればそれにつれて株価も上昇する。間違いが起きる場合はいくつかある。売買のタイミングが良くないのがその一つだ。高い手数料を払うのも損のもとになる。この2つを避けるには低コストのインデックス・ファンドを時間をかけて買うのがよい。他人が怖がっているときは貪欲に、他人が貪欲なときにはおそるおそる。ただし市場をだし抜けるとは思わないこと。アメリカ産業な代表的な分野が好調な時に、優れた銘柄を選んで買えば、より値上がりが期待できると思う理由がどこにある?市場をだし抜く投資家になれるような人間はほとんどいないんだよ。”ウォーレンバフェットの人生に何か教訓があるとしたらこの言葉に含まれた真実こそ学ぶべきだろう。」しかしこれはグレアムが言っていたことですね。何年も前に打ち立てられた原則が今も通用しています。何かを探せば市場をだし抜ける方法が見つかるかもしれない。私は何年もそれを探してきたが結局は見つからなかった。仮に見つけられたところでそう長くは通用しないだろう。ならばそんなことを探すよりも何十年も通用する原則を学ぶほうが賢明ではないか?
「何が正しいかを知るには?自分の内なるスコアカードを使いなさい。職業についてはどうすればいいでしょう?情熱が持てるようなことをしなさい。私は自分が好きな人とだけ仕事をする。毎朝胃が痛くなるような思いで仕事に行くようならその仕事は自分に向いていない」
「人生について野心はあったが計画はなかったと否定する。いくつもの幸運がバークシャーを築いていった。世界一の金持ちになりたいかと聞かれたらはいと答えたに違いない。その情熱が原動力になった。だれも見ないような記録をあさったのもそのためだ。毎朝いくつかの新聞を隅から隅まで読み、あちこちの会社に行った。精肉部門の在庫管理について学んだ。ムーディーズマニュアルや帳簿を見た。景気循環やウォールがい。資本主義や現代の企業の歴史を学ぶために100年分の新聞を何カ月もかけて読んだ。政治についても熱心に勉強し、政治がどのようにビジネスに影響を及ぼすのかも学んだ。経済統計にも取り組みそれが意味するところを深く理解できるまで徹底して研究した。子供のころから尊敬する人々の伝記を残らず探し出して読みそういった人たちから学べる教訓を見つけようとした。自分に力を貸してくれる相手と仲良くなり、頭がいいと思う人の真似をした。芸術文化には全く目を向けず、自分の情熱に集中した。能力の範囲をはっきりと定義したのは過ちを避けるためだった。リスクを絞るために大きな借金は一度もしなかった。良い会社とは何か。悪い会社とは何か。どうやって競争するのか。なにがカスタマーロイヤリティを他社より高めるのか。人脈も大きく張り巡らした。」
「”ウォーレンはわざと金儲けを抑えてきた”とマンガーは言う。”株主をあんなに抱えたり、パートナーシップを長く続けたりしなかったら、もっといっぱい稼いでいたはずだ。手数料だって取っていなかったんだよ”その分を33年間複利で増やしていたら何十億ドルになっていたはずだ。投資リターンを冷徹に計算し関係してくる人間のことなど考えずにバークシャーの所有する会社を売買することもできた。買収の帝王になることもできた。毎年何カ月もかけて株主への手紙を書くのは本当に気前のいい行為だった。」「安全マージンを守っているのは内なるスコアカードのためだった。」「学ぶべきことは自分の知識よりもはるかに多い。”ちょうどいい具合の雪があれば雪の玉は必ず大きくなる。お金のことだけを言っているのではないよ。この世のことを理解し、どういう友人たちを増やすかという面でもそうだった。時間をかけて選ばなければならないし、雪がよくくっついてくれるにはそれなりの人間にならなければならない。雪の玉は山を登って引き返すことはできないから転がりながら雪をくっつけていったほうがいい。人生とはそういうものだ。”」要するに時間をかけてこの世を理解し、よい投資先、良い友人を見つけて増やしていこう。人生は後戻りはできないから前に進みながら。
「2006年バークシャー株はこの10年間12%を上回る複利で増え続けていた。平均27%を超えていた初期のころと比べれば不出来だというものもいるかもしれない。バフェットがいつも言うように木は空に向かって伸び続けはしない。バークシャーの資本が増えるにつれて伸びるのは大変になった。インデックス投資家は苦しんでいた。S&P500は1999/4の安値以下に落ち込んでいた。バフェットの警告がそのまま現実となっていた。株式バブルがはじけた1999年以降各100年で3番目に長い市場低迷が続いていた。それでもバフェットは株式は最善の長期投資だと唱えていた。適正価格で変えて手数料が安ければの話だ。」
「ビルゲイツとシャーロットガイマンについて新たにバークシャーの取締役会に新たに加えた」
「ビルゲイツに促され2006年の株主への手紙でバフェットは自身とルーシンプソンの後継者を公募すると発表した。バフェットとマンガーがまず探したのはリスクを理解している人間だった。」
「”投資に良心はないのか”と書かれた大きな横断幕が掲げられた。ペトロチャイナの親会社がダルフールでの大量虐殺に中国が加担した際に資金援助をした疑いがもたれていた。バフェットは株主が自身と会社に対してどう思っているのかということを非常に気にしていた。2007年末にダルフールとは関係ないと断ってペトロチャイナ株を売却した時出資額は5億ドルで利益は35億ドルだった。その後エネルギー価格は上昇して売るのが早すぎたと非難された。」
オンラインの注記より抜粋
P16「キャピタル・シティーズの利益の16倍当時の株価に60%のプレミアムを付けた。チャーリーマンガーは「キャピタルシティーズのトム・、マーフィーは1958年の投資価値を25年にわたり年率23%の複利で増やしてきた」と書いた。」
P18「株価指数先物が導入されるとバフェットはこれをヘッジの道具として売買し始めた。しかし「高いレバレッジによる短期のギャンブルが仕組まれている。また金の一部をブローカーが食い荒らしている」と非難している。」
P21「ソロモンへの投資を債券のようなものとみなしていた。」
2006年の不動産流動化関連株を買っていた人はそれが不動産投資であり、危険性について把握できていたのだろうか。
P22「1年未満の株の売買やデリバティブには100%の税をかけるべきだ」
P23「バフェットの安全マージンは大まかである。」「評価の重要ポイントは企業の成長率とそれがどれほど持続すると考えられるか」
P42「純資産の3倍を支払った。再保険ビジネスはその後競争が激化し、株価はもっと下がった。」
P45「1997年の時点でバフェットは石油1400万バレル・銀1億1100万オンス・米国国債とゼロクーポン債46億ドルを所有していた。銀の年間産出量の20%、貯蔵されている在庫量の30%にあたる。」
P45「バフェットは自分の成績を、自分にはどうにもできない株価ではなく1株当たり純資産で判断した。」
P51「適切な状況であれば外国株を買う。外国株の研究を真剣にやるようになったのは、国内のビジネスチャンスが縮小してからだった。」

バフェット投資の王道

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バフェットの歴史・投資の考え方・人生訓について書かれてあります。実践度では上記2冊に劣るためランクを下げています。総合的に投資について語っています。自分自身が正しい方向に向かっているのか、これを読んで今一度確認されることをお勧めします。ただバフェットさんの言葉を借りて著者自身の考え方を主張されているような印象を受けますので、よりバフェットに近づきたい方は下の自分を信じる者が勝つや教訓のほうがいいかもしれません。

ウォーレン・バフェット 自分を信じるものが勝つ!

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バフェットさんの言葉をもっともたくさん紹介している本。著者がそれに解説を加えています。バフェットさんのいいまわしが面白いです。投資の心構えから、どういった企業が良いのかがわかります。読むとこの本の副題にある「自分を信じる者が勝つ!」という気分になれます。内容は難しくありませんので誰でも読めます。それでいて非常に示唆に富む内容です。

史上最強の投資家バフェットの教訓

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実践本ではなくバフェットさんの人生訓集。著者はメアリーバフェット。初心者の方は株式に対する正しい向き合い方についてをこの本で学んでください。株式で失敗した方には特にお勧めです。なぜ自分がダメなのかを分かっていただけるのではないでしょうか。その他投資とは関係ない部分についても触れられています。

株でお金持ちになる! パフェットの教え

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こちらも投資に対する心構えの本です。企業分析の仕方については書かれていません。しかし心構えは重要なポイントです。企業の分析であれば、銀行員や会計士、税理士などのほうが優れていますが、だからと言って必ずしも彼らが投資家として成功しているというわではありません。内容的には自分を信じる者が勝つや、教訓のほうがバフェットさんの声がそのまま乗せられているので心に響いてきますので良いです。

バフェットからの手紙 - 「経営者」「起業家」「就職希望者」のバイブル

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投資家のための実践本ではありません。また訳者の翻訳にも問題があってか内容が難しいところがよくあります。著者は教授であり、弁護士です。ただバフェットがどういう考えを持った人物かというのはかなり詳細に触れられている思います。投資家として役に立たないというわけではありませんが、初心者であれば後にしたほうがいいです。どういう企業が長期的成功を収められる強力な企業なのか、バリュー投資とはどういった考えのもとに行うのかについて書かれています。他の方のレビューでは絶賛されている方が多い本。個人的な感想をいいますと、この本はバフェットの師のお二人、グレアムやフィリップフィッシャーの本およびバフェット本のいくつかを読んだ後でしたので、大部分が知っていたもので、この本で新たにわかった部分というのはあまり実践では使えるものではありませんでした。たとえば代表取締役の件についてはその通りなんですが、実際にはそういう企業にはお目にかかれません。ましてや日本のようなところでは。またストックオプションについても、バフェットさんの意見に全く賛成なのですが、この日本ではどこもかしこも自分にストックオプションを出す企業ばかりです。しかも「株主と同じ立場で」とお決まりの文句で平気で株主の利益をかすめ取ろうとします。この本に書いてある一部の件については理想でしょう。社会についてどうあるべきかといったことも書いています。個人投資家が知ったところで投資の選別に役立つことはほとんどないでしょう。ついでに言いますとバフェットさんの理想に厳密に合う企業は日本にあるのだろうかと思っています。

最強の投資家バフェット

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日本人のジャーナリストがバフェットさんに取材して書かれた珍しい本です。たいへん読みやすい文章です。バフェットさんの歴史に詳細に触れています。より身近に感じたい方にはおすすめですが、投資実践本でもなければ心構えの本でもないのでランクを落としました。ただバフェットさんの人となりがよくわかり、彼にかなり好感をもてるのではないでしょうか?個人的な感想を言いますと、「バフェットさんすげぇなぁ!」「かっけぇえ!」と感じました。

株で富を築くバフェットの法則―全米NO.1資産家の投資戦略

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他の方の書評にもありますが、実践本としては前述の2冊がシンプルかつコンパクトにまとめられているのでこちらはランクが下がります。内容も初心者が読むには苦しいと思います。中身はバフェットさんが実際に投資した企業コカコーラなどの企業分析をしながらバフェットさんの投資スタイル・歴史を説明しています。実践本を理解したうえで、バフェットさんが実際に投資した企業がどんなものか知りたいときにはお勧めです。個人的な感想をいいますとこれは私が最初に読んだバフェット本です。最初のうちは理解できていたのですが途中から難しく感じて正直ほとんどわからなくなってました。やっぱり投資は難しいんだと思ってあきらめるところでしたが、しかしここで「賢明なる投資家」を紹介されているのを見て出会うことができました。

ピーターリンチ

近日公開

ジョージソロス

近日公開

ジムロジャーズ

10年の間に3365%のリターンを得たクォンタムファンドでジョージソロスとの共同設立者。私の彼の印象としてはワイルド(笑)。ザ・アメリカ人という感じ。非常に長いチャートを見て、大きな波をとらえて投資。テクニカルではなく、その時に何が起こっていたのかファンダメンタルズを分析しています。世界各国の情勢に詳しい。彼については彼自身の著書よりもマーケットの魔術師のほうがよく理解できると思う。ちなみにその本に記述のある彼の言葉「評価損イコール実現損」を引用して、評価損が出たら早めにロスカットしなければいけないと勘違いしている(勘違いを起こさせる)ようなこと書いてあるサイトがいくつか見つかる。だがその前に、「(含み損が出たときに)自分が正しいか間違っているか見極める必要がある。それが大きなファンダメンタルズの変化であれば、ファーストロスはべストロスだ。(つまりすぐにロスカットすれば、良い損だという。)しかしファンダメンタル的にそのポジションが正しいのなら何もせずにじっと座って相場のヒステリーが去るのを待てばよい。」と書いてある。(ちなみにソロスは思った方向と違う方向に進んだ場合はもう一度よく考えるということだ。)ここでも言いますが、ネット上では正確に情報が流れていません。本を読まずにお手軽に済まそうとは考えないほうが身のためです。またピーターリンチが何年も前に出した本に書いてあったのですが「ジムはずっと株式市場に弱気だった。実際に下落したのは3年も後だった。」だそうです。株式への弱気は今も変わっていないようですね。中国株についても2010年現在65%下落したら買いを再開すると述べてます。

商品の時代

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他の方もレビューで書いていますが、宣伝を読まされてる気がする。ジムロジャーズは商品インデックス(要するに商品に投資する投資ファンド)を作ったのでそれを買ってくれと書いてある。「ロジャーズ国際コモディティ指数」でグーグル検索してくだい。肝心の商品が上がるとする根拠ですが、数十年以上に渡る長期チャートから周期的に波が来ている。いまは商品が上がる。なぜ波があるのかというと、商品の価格が上がると生産者が増えて価格が下がり、価格が下がると生産者が減って再び上がる。需要と供給で価格が決まるということ。ジムロジャーズは有名な投資家の中ではかなりシンプルな理論の持ち主だ。私は裏を取るためにまずジムの言う長期のチャート本を探したのだがこれが数十万円もする。国会図書館に置いてあるらしいがいけないのであきらめた。 ただネットで50年以上の長期チャートを見つけることができる。穀物などはあまり上昇していないが貴金属は上昇している。貴金属は有限ですし、紙のお金は増えるしで今後も上昇するのでしょう。ロジャーズのファンドの運用成績に対して金は右肩上がりです。単に金・銀を買っておけばよかったですね。本が出たときにロジャーズの指数に投資た人は含み損です。話はそれましたが、次に需要と供給についてはインターネットで無料で大量に手に入るよ。ということです。世界中でどれだけの生産量があるか。新しい供給元があるか。新しい供給元がもたらされる可能性があるか。次に需要。何に使われているか、代替品は何か。新技術が新たに必要とするのか。ジムロジャーズの話はわかりやすくて人気があるんでしょうね。レビューでも評価が高いです。私は易しいものには裏があると考えがちでしたのでこれを読んだだけで商品に手は出さなかったのですが、金については素直に2009年のあの時800ドルで買っていたらなと思った。

冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界バイク紀行

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世界をバイクで旅行したお話です。読んでいて大変おもしろいです。世界各国の内情が投資家の目を通した分析で語られています。国際的に投資を行いたい方とか、日本の社会が経済全体にとって良い方向に向かっているのかを考えて見たい方は読んで見たほうがいいと思います。

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